GW四国一周ツーリング記録|フェリーで行く9日間1,300kmのモデルコースと反省点
ゴールデンウィークにフェリーで四国へ渡り、9日間かけてぐるっと一周してきました。しまなみ海道、石鎚スカイライン、UFOライン、四国カルスト、四万十の沈下橋、そして讃岐うどんの食べ歩き。総走行距離は1,300km。最高の旅でしたが、服装のミス、時間の読み違い、雨の日の立ち回りなど、反省点もたくさんありました。
この記事では、実際の行程を日ごとに全部公開したうえで、これから四国ツーリングを計画する人がそのまま使えるモデルコースと、私の失敗から学べる注意点をまとめます。ロングツーリングが初めての人にこそ読んでほしい内容です。
旅の概要:9日間1,300km・フェリー利用
今回のルートの骨格はこうです。
- 往路:オーシャン東九フェリー 東京(有明)18時発 → 翌13時過ぎ徳島(沖洲)着
- メイン:徳島→(瀬戸大橋で一旦本州へ)広島・福山→鞆の浦→しまなみ海道→松山→石鎚スカイライン・UFOライン→四国カルスト→四万十→高知→祖谷→香川(うどん巡り)
- 復路:徳島(沖洲)11:20発 → 翌朝5:30東京(有明)着
東京から四国は自走すると片道600km以上ありますが、フェリーなら寝ている間に運んでくれて、現地に体力を残せるのが最大のメリット。船中泊2泊を「移動日兼休養日」として日程に組み込めるので、9日間の休みで島内を実質7日走れました。
実際の行程を全公開
まずは全日程を一覧で。走行距離は1日あたり20〜330kmと日によってかなり差があります。これは「走る日」と「観光する日」をはっきり分けたためで、結果的にこの緩急が良かったです。
| 日 | 主な行程 | 走行距離 |
|---|---|---|
| 1日目 | 東京・有明18時発のフェリーに乗船(船中泊) | - |
| 2日目 | 13:20徳島着→瀬戸大橋を渡って本州側へ | 200km |
| 3〜4日目 | 広島・福山観光、鞆の浦→しまなみ海道→下灘駅→松山泊 | 200km |
| 5日目 | 石鎚スカイライン→UFOライン→四国カルスト→佐田の沈下橋→四万十泊 | 330km |
| 6日目 | 海洋堂ホビー館→桂浜→高知市泊 | 131km |
| 7日目 | 祖谷のかずら橋→紫雲出山→父母ヶ浜→観音寺泊 | 190km |
| 8日目 | 雨。電車で金刀比羅宮・丸亀城、うどん「おか泉」 | 20km |
| 9日目 | 釜あげうどんの名店巡り→五色台・屋島→高松泊 | 110km |
| 10日目〜 | 高松→徳島11:20発フェリー(船中泊)→翌朝5:30有明着 | 100km |
序盤:瀬戸大橋としまなみ海道
徳島に着いた初日は、そのまま瀬戸大橋を渡って本州側へ。瀬戸大橋をバイクで渡る爽快感は、この旅のハイライトのひとつでした。福山では福山城に立ち寄りましたが、解説モニターなど展示が充実していて、天守から新幹線を眺められるのも鉄道好きにはたまらないポイント。港町の鞆の浦では鯛料理を堪能して、いろは丸展示館(坂本龍馬ゆかりの沈没船の資料館)も見学しました。
そこから、ライダー憧れのしまなみ海道へ。島から島へ橋を渡り継いでいく道は評判通りの絶景で、気持ちよく走っていたら2時間あっという間に今治に着いてしまいました。愛媛側では、海に一番近い駅として有名な下灘駅にも寄り道。松山から1時間ほどで行けるので、松山泊とセットにするのがおすすめです。
中盤:UFOライン・四国カルスト・四万十
この旅で一番濃かったのが5日目。朝7:30に松山を出発し、石鎚スカイラインからUFOライン(町道瓶ヶ森線)へ。標高1,300〜1,700mの尾根沿いを走る1車線の絶景道路で、CMで有名になった道です。ただし本当に1車線なので、対向車が来るとどちらかが2〜30mバックしてすれ違う場面も。車は大変そうでしたが、バイクなら退避も楽で、この道はバイクの方が向いていると感じました。
午後は四国カルストへ。標高1,400mの高原に風車と石灰岩が点在する、四国とは思えないスケールの景色です。キャンプ場やプラネタリウムもあり、時間があれば泊まってみたい場所でした。途中、猿が道を横切っていくような山深さも四国らしいところ。
夕方には四万十川の佐田の沈下橋(今成橋)へ。欄干のない橋をバイクで渡るのは少し勇気が要りましたが(観光客もいるので徐行必須)、川面すれすれを走る感覚は忘れられません。この日は330km走破で、宿に着いたのは19時。正直、詰め込みすぎでした(反省点は後述)。
終盤:祖谷渓と讃岐うどん巡り
高知から北上して祖谷のかずら橋へ。GW中日ということもあり50分並びましたが、シラクチカズラで編まれた吊り橋のスリルは並ぶ価値ありです。渡った後は名物の祖谷そばを。
香川に入ってからは、完全にうどんモードです。回った店は「おか泉」「長田 in 香の香」「うどんバカ一代」「さか枝」など。詳しくは後述しますが、香川のうどん巡りは1日2〜3杯が余裕でいけるので、走行距離を抑えた日程にして正解でした。瀬戸内海の多島美を一望できる紫雲出山、街まで見渡せる屋島展望台など、香川は「短距離で絶景と食が詰まっている」エリアです。
特に良かったスポット5選
- UFOライン(いの町):尾根の上を走る天空の1車線路。ガードレールの向こうは絶景。すれ違いに備えて午前中の早い時間帯がおすすめ
- 四国カルスト(久万高原町・津野町):風車と放牧地の高原道路。「日本のスイス」と呼ばれるのも納得の眺め
- しまなみ海道(尾道〜今治):海の上を走る橋の連続。原付・自転車道も併設で、ライダーと自転車乗りの聖地
- 佐田の沈下橋(四万十市):増水時に沈む設計の欄干なしの橋。四万十川の原風景そのもの
- おか泉の「ひや天おろし」(宇多津町):ツルツルモチモチの冷たいうどんにサクサクの天ぷら。この旅のベスト飯でした
服装の反省:GWの四国は「寒い」
今回一番の反省がこれです。期間中の気温は平地で17〜28℃、山間部では9〜20℃。私はジーンズ+半袖+ライダース、念のためのダウンという構成で行きましたが、基本ずっと寒かったです。特にUFOラインや四国カルストのような標高1,000m超の道は、5月でも真冬並みの体感になります。
持って行くべきだったのは、トレーナーとヒートテックのようなインナー。つまり「南国・四国」のイメージを捨てて、重ね着で幅広く調整できる構成にするのが正解でした。かさばらない中間着を1〜2枚足すだけで、走行の快適さがまるで違ったはずです。装備の基本的な考え方は初心者ライダーの装備ガイドも参考にしてください。
雨の日の立ち回り
9日もあれば雨の日は必ず来ます。私の場合は8日目が朝から雨予報。ここでの判断が結果的にうまくいったので共有します。
- 降り始める前に移動を終える:朝7時、0.5mm程度のポツポツのうちに温浴施設へ移動完了。体感では2mm程度まではカッパなしでも何とかなりますが、それ以上は無理せず着る
- 雨の日は「バイクを置いて電車観光」に切り替える:この日は電車で金刀比羅宮と丸亀城へ。奥社まで歩き、名物を食べ、夜は宿の歌謡ショーとサウナ。走らない日と割り切ったほうが、濡れて消耗するよりずっと楽しい
- 宿は屋根付き駐車場を優先する:今回泊まった中では、しっかりしたビジネスホテルほど屋根付き駐車場がある傾向でした。予約時に駐車場の形態を確認しておくと、雨の日と朝露のストレスが激減します
小ネタですが、翌朝「バイクの鍵がない!」と焦ったら、前日着たカッパのポケットに入っていました。雨装備はポケットが増える=物を失くしやすいので、鍵の定位置は決めておきましょう。
時間・宿・その他の学び
予定時間は1.5倍かかる
330km走った5日目に痛感しましたが、休憩や観光を入れると、ナビの予定時間の1.5倍はかかります。ナビ4時間なら実質6時間。対策は2つで、「1.5倍しても日没前に着く行程にする」か、「15時には宿方面に向かい始めるプランにする」か。また、朝イチの走り出しは体が温まっておらず操作が硬くなるので、ストレッチや朝食でしっかり体を起こしてから出発するのもロングを安全に走るコツです。
GWの観光地は「並ぶ」前提で
かずら橋50分待ち、うどんの人気店15分待ち、桂浜の駐車場前は渋滞。GWの四国は思った以上に混みます。裏ワザとして、桂浜は隣接する坂本龍馬記念館側の駐車場が空いていることがありました。人気スポットは開店・開場直後を狙うか、待ち時間込みで計画を。
道路の注意点
四国の山間部は、国道でも突然1車線になります。私は落石(の破片)を踏んでバランスを崩しかけました。「酷道」と呼ばれる区間もあるほどなので、山道は落石・離合・日陰の湿った路面を常に想定して走ってください。とはいえ、こういう道こそ四国ツーリングの醍醐味でもあります。
装備・体調のトラブル
旅の中盤で風邪気味になり、無理せず2時間仮眠を取りました。連日走ると疲労は確実に蓄積します。「しんどい」と思ったら寝る・切り上げる勇気が、ロングツーリングでは何より大事です。また、シートバッグの網に載せたナップサックの紐が走行中ずっと気になったのも小さなストレスでした。積載は「揺れるもの・はためくものを作らない」が鉄則です。
よくある質問
Q. 四国一周は何日あればできますか?
A. 東京発なら船中泊2泊込みで9日間が現実的な最低ラインです。島内実質7日で、1日100〜200km+観光の配分になります。走りに徹すれば1週間でも回れますが、うどん巡りや山岳道路を楽しむなら9日間をおすすめします。
Q. 東京から四国へはどう行くのがいいですか?
A. オーシャン東九フェリー(有明→徳島)が定番です。夕方乗船・翌昼過ぎ着で体力を温存でき、片道約600kmの自走をカットできます。GWはバイク枠が埋まりやすいので早めの予約を。
Q. GWの四国の服装は?
A. 平地の日中は半袖+ジャケットで足りますが、山間部は9℃台まで下がります。インナー(ヒートテック等)+トレーナー+コンパクトダウンまで用意して重ね着で調整してください。私は準備不足で、基本ずっと寒い思いをしました。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 大きいのはフェリー往復(バイク航送込み)と宿8泊分です。宿はビジネスホテル・ゲストハウス・温浴施設泊を組み合わせると抑えられます。ガソリンは1,300kmぶんなので、燃費20km/L・リッター170円なら1.1万円程度。食事は名物を毎食楽しんでも1日3,000〜5,000円が目安です。
まとめ
9日間1,300kmの四国一周を終えての結論を並べると、①フェリーを使えば東京からでも体力を残して回れる ②「走る日」と「観光の日」をはっきり分ける ③予定時間は1.5倍で見積もり、15時には宿方面へ ④GWでも山は寒い。重ね着を惜しまない ⑤雨の日は走らず観光に切り替える。この5つです。
しまなみ海道の橋の上も、UFOラインの尾根道も、うどん屋のはしごも、四国はバイクで回るのに本当に向いている島でした。ロングツーリングの経験値を積むにも、北海道より距離感がコンパクトでちょうどいい。次の連休の行き先に迷っている人は、ぜひ候補に入れてみてください。